パウル・クレー展

竹橋の近代美術館で、パウル・クレー展を見てきました。
実は二度目です。今回、大きな作品はなく、一つの作品を切り離して分けたり、薄い紙に両面から書いて立体的にしたりと、技法別に分けられた面白い展覧会でした。
クレーは好きで、画集も持っていますが(MOMAみやげ、英語版なので読めません。見て楽しむってヤツです)長い間エッチングだと思っていたお気に入りの作品群が、「油彩転写」という、カーボンコピーのような手法で転写して彩色する方法で描かれたものと、初めて知りました。彩色済みの作品と、元の素描が並んで展示されているのですが、素描だけ見ると、素人目には上手いのか下手なのか「???」なものもあります。これが転写されて線画がゴリッと強くなり、そこへ美しい色がかぶると、実に面白い作品に。「蛾の踊り」「住人のいる室内透視図」「鳥の島」「綱渡り師」など、行きつ戻りつ何度も見入ってしまいます。
一度目は始まったばかりの土曜日に行って、もうすでにたくさんの人が見に来ており、人様の後頭部を眺めるはめになった作品もいくつか。油彩転写の作品群を、どうしてもゆっくり見たくて、初めて金曜日の夜間開館(8:00まで見られます)へ。
堪能しました。

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